テレビやインターネットなどのメディアでは、給料が低いと言われがちな介護職。介護の仕事に従事している方のなかには、少しでも収入を増やしたいと考えている人も多いのではないでしょうか?
介護職が収入を増やそうと考えた時に、まず思い浮かぶ方法が夜勤業務です。一般的に日勤よりも夜勤のほうが高給与の傾向にあるため、夜勤日数が多いほど収入も増えやすいのです。
しかしながら、夜勤の経験が少ない介護職からすると、夜勤によってどのくらい給料が増えるのか気になるところです。また、日勤業務に比べて、仕事の負担が多くなりすぎないか不安な気持ちにもなるでしょう。
そこで今回は、介護職の夜勤業務の実態や給料について解説していきます。
目次
夜勤をすると年収30万円UPする!
結論から言うと、介護職が夜勤をした場合には月給が2~3万円、年収にすると30万円ほど収入がアップします。
毎月の収入が3万円増えると、生活にも少しだけ余裕が出るでしょう。欲しいものを買えたり、やりたいことに取り組めたりしてプライベートが充実できれば、仕事にもより一層身が入るというものです。
では、夜勤の手当や業務内容はどうなっているのか?ここからは、夜勤の実情について見ていきましょう。
夜勤の実情
日勤のみと夜勤含む場合の給与面の比較
夜勤の時間帯に仕事をすると、介護職の給料には「夜勤手当」が付きます。「夜勤手当」は、それぞれの事業所によって金額に差がありますが、3,000~8,000円に設定されている場合が多いです。
例えば、「夜勤手当」が5,000円の介護施設の場合、月に4回の夜勤業務を行ったとして計算すると20,000円の「夜勤手当」が付くことになります。これを年収に換算すると、夜勤業務を月4回おこなっただけでも240,000円の収入アップにつながります。
日勤と夜勤のシフトとは
一般的な介護施設では、日勤は①8:30~17:30 ②9:00~18:00のいずれかの時間帯が多く、8時間勤務・1時間休憩です。
「夜勤」というのは、だいたい夜16:00~翌朝10:00までを指します。夜勤で働く介護職は2交代制勤務(16時間勤務・約2時間休憩)で働いている場合が多いです。事業所によっては、3交代制勤務で夜勤をおこなっている職場もあり、その場合の夜勤は1回8時間になります。
日勤と夜勤のローテーション)
事業によって変わってきますが、介護職の夜勤回数は平均すると月に4~5回程度です。おおむね週1~2回になります。
夜勤当日は、夕方からの出勤になり、翌朝に仕事を終えて帰宅をします。労働時間は合計16時間になり、勤務としては2日分働いたことになります。
1日目 夜勤入り 16時出社
2日目 夜勤明け 10時退社
3日目 休日
このように、夜勤は3日間を1セットとしてシフトに組まれます。1週間のシフトで考えると、次の表のようになります。
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | 土 | 日 |
夜勤入り | 夜勤明け | 休日 | 日勤 | 日勤 | 日勤 | 休日 |
週1回夜勤をおこなうと、日勤は3日間になります。
日勤と夜勤のそれぞれの1日のスケジュール
日勤と夜勤では、1日の業務にどのような違いがあるのでしょうか?日勤と夜勤の代表的な1日のスケジュールを見てみましょう。
◆日勤1日のスケジュール
8:30 出勤・申し送り
9:00 排泄介助やバイタルチェックなどの健康チェック
10:00 見守りや環境整備・入浴介助
11:00 レクリエーション活動
11:30 昼食の準備や声掛け移動・排泄介助
12:00 昼食配膳・食事介助・服薬介助
(交代で休憩)
12:45 昼食下膳・片付け
13:00 口腔ケア・排泄介助・入浴介助
14:00 レクリエーション活動
15:00 おやつ
16:00 団らん・機能訓練
17:00 夜勤スタッフへの申し送り
17:30 退勤
◆夜勤1日のスケジュール
17:00 出勤・申し送り
17:30 夕食準備・声掛けや移動・排泄介助
18:00 夕食配膳・食事介助・服薬介助
18:45 昼食下膳・片付け
19:00 口腔ケア・排泄介助・就寝準備
21:00 消灯・巡回・コール対応
23:00 巡回・日報や記録作成
00:00 排泄介助・体位交換
(交代で休憩)
↓
05:00 夜間帯の記録作成
06:00 起床介助・早番への申し送り
07:30 朝食準備・声掛けや移動・排泄介助
08:00 夕食配膳・食事介助・服薬介助
08:30 日勤への申し送り
09:00 退勤
日勤と夜勤の仕事の違い
日勤と夜勤での業務面での違い
日勤と夜勤とでは、業務内容に違いがあります。
日勤の介護では、食事準備・介助、排泄介助、レクリエーション活動などが主な業務です。もちろん、デイルームなどで静養されているご利用者さまも多いので、コミュニケーションを図ることも介護職の大切な役割です。
一方で夜勤の介護では、就寝・起床時のベッド周辺動作の介助、ベッド上のオムツ交換、夜間巡回が主な業務になるので、日勤の介護に比べると肉体的に負担がかかる業務が少ないです。
ただし、夜勤は介護職や医療従事者の人数が減るため、少ないマンパワーで急な体調不良にも対応する必要があるので、精神的な負担が大きくなる傾向があります。
日勤と夜勤での得られるスキルの違い
介護技術の観点からすると、日勤と夜勤の介護では得られるスキルにも違いがあります。
日勤の介護では、日常生活動作の介助方法やレクリエーション活動を通じたコミュニケーション能力などが身につけやすいです。
それに比べると、夜勤の介護では、緊急時対応や効率的な業務遂行能力を身につけやすいです。というのも、介護職や医療従事者が少ない夜間には、介護職1人ひとりが担わなければならない仕事の範囲が広く、色々な作業が求められるからです。
日勤と夜勤のそれぞれのメリットデメリット
日勤と夜勤のメリット、デメリット
◆日勤のメリット
日勤の最大のメリットは、職員の人数が多いことです。介護施設でも昼間の時間帯は看護師がいますし、介護職の人数も多いので大変な業務や緊急時の対応を分担しておこなうことができます。そのため、日勤は身体的・精神的にも仕事の負担が少ないです。
◆日勤のデメリット
日勤は、出勤している職員の人数が多いので、人間関係がわずらわしく感じる場合があります。また、日勤では入浴介助があるので、大勢のご利用者さまの入浴を担当した場合には、肉体的に負担が大きくなるということも。
◆夜勤のメリット
夜勤では、「夜勤手当」が付くので、収入アップにつながることが大きなメリットです。さらに、夜勤は職員の人数が少ないので、業務を自分のペースで進めやすく人間関係のわずらわしさを感じにくいという特徴もあります。
また、夜勤明けは、まとまった休みをとりやすいので、公休日と合わせることで趣味や旅行などのプライベートを充実させやすいです。
◆夜勤デメリット
夜勤では生活が不規則になるので、リズムをつかむまでに時間がかかります。さらに、体調を崩した場合にも代わりの介護職がすぐに見つかる可能性も低いため、体調管理がより重要になります。
夜勤が向いている人の特徴
夜勤は、生活が夜型でいつでもどこでもすぐに眠れる人が向いています。
夜勤では2時間程度の休憩や仮眠時間がありますが、この短い時間にしっかり休みをとり少しでも眠らなくては身体が持ちません。そのため、夜勤には、昼間でも熟睡ができて不規則な生活リズムにもすぐに順応できる人が向いていると言えるでしょう。
まとめ
介護職として夜勤をおこなうと、収入アップにつながります。介護職の人員が不足した職場では、夜勤の人手を積極的に募集している場合もあります。
もちろん、体調を崩さずに長く働けることが重要になりますが、介護職として収入アップを考えているのでしたら夜勤勤務をおこなってみてはいかがでしょうか。
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