介護の仕事に興味がある方のなかには、将来的にケアマネジャーの資格を取得したいと考えている人も多いでしょう。
また、最近では、自分の親や親戚が介護サービスを利用したことがきっかけで、ケアマネジャーの資格取得を目指す方もいます。
ところが、介護の仕事の経験がないと、どのようにケアマネジャーを目指して良いかわかりにくいものです。そこで、今回は介護職未経験の方が、ケアマネジャーになるまでの道のりについて解説していきます。
目次
ケアマネジャーになるためには
ケアマネジャーになるまでにかかる年数
ケアマネジャーになるためには、資格試験に合格する必要があります。ただし、ケアマネジャーの資格試験は、誰もがすぐに受験できるわけではありません。それというのも、ケアマネジャーの試験を受験するには、「指定された業務で5年以上かつ、日数にして900日以上の実務経験」が必要とされているからです。
つまり、ケアマネジャーになるためには最低でも5年はかかるということです。
ステップアップの仕方のイメージはこんな感じです。
まずは、「介護職員初任者研修」を取得し、段階を踏みながら「ケアマネジャー」を目指しましょう。
資格を取りながら、ステップアップしていく具体的な方法は、次の記事を参考にしてみてください。
ケアマネジャーの資格試験の合格率は10~20%で、医療・介護分野のなかでは難易度が高くなる傾向にあります。ですから、資格取得のために何度も受験が必要になりことも。晴れてケアマネジャーの資格試験に合格し、その後におこなわれる研修を受けるとケアマネジャーとして働くことができるようになります。
ケアマネジャー受験資格の要件とは
では、ケアマネジャーの資格試験を受験するには、どのような要件を満たせば良いのでしょうか?必要となる受験資格の要件は、次の2つです。
- 介護福祉士、社会福祉士などの特定の国家資格を取得し、それらに基づく業務の実務経験が5年以上、900日以上あること介護施設での相談援助業務に従事していること。
- 上記の国家資格を取得していなくても、生活相談員や支援相談員・相談支援専門員など対人援助業務者として5年以上、900日以上の実務経験があること
以上がケアマネジャーの試験に必要な受験資格の要件になります。なお、以前は介護などの実務経験を積むことでも受験資格を得ることができましたが、2018年度(第21回)よりその条件は廃止になりました。
ケアマネジャーなるために必要な介護資格や経験
未経験からケアマネジャーになるまでに取得する介護資格
介護職未経験の方が最短でケアマネジャーの資格取得する方法は、「介護施設で相談援助業務を行い、実務経験を5年間積む」ことです。
しかしながら、介護職未経験の方が、いきなり介護施設で相談援助業務を行うことは難しいでしょう。なぜなら、介護職としての経験や知識がないと、ご利用者さまやご家族の相談を受けても適切なアドバイスができないからです。
そのため、介護施設で相談援助業務をおこなう方は、ある程度介護職としての実務経験を積んだ職員が行っている場合がほとんどです。
このような現場の実態を踏まえても、まずは介護福祉士の資格を取得、介護職としての実務経験を積んでからケアマネジャーにステップアップしていくほうが良いでしょう。
介護福祉士の国家資格を取得するためには、① 介護職としての実務経験が3年以上(日数540日以上)あること、② 介護職員実務者研修を修了していることが必要です。
長く感じますが現場で介護の仕事をしているとあっというの期間ですし、何よりも介護職としての知識や技術が確実に身につくため、ケアマネジャーになってからもご利用者さまやご家族に具体的なアドバイスができるようになります。
ケアマネジャーになる前に積んでおくべき経験
ケアマネジャーになるためにも、基本となる介護の知識や技術を身につけておくことが重要です。
「要介護者」と一口に言っても、さまざまな支援を必要とするご利用者さまがいます。
例えば、寝たきりの生活で体位やオムツ交換を必要とする方、認知証を患っており外出の付き添い支援を求めている方など。ご利用者さまの介護度やニーズが違えば、必要となるサービスの内容もずいぶんと変わってきます。そのため、ケアマネジャーには、介護や介護サービスについての幅広い知識が大切になるのです。
ケアマネジャーの具体的な業務内容や支援の流れは、現場で働きはじめてから覚えることのほうが多いです。ケアマネジャーになる前には、どのような相談に対してもご利用者さまに合った介護サービスの提案ができるように、介護の知識や技術をしっかりと学んでおきましょう。
ケアマネジャーになるための働く職場選び
ケアマネジャーになりたいなら、まずはここで働こう
介護の知識や技術を学ぶには、もっとも良い方法は介護施設で働くことです。介護施設は、大きく分けると「入居型」「通所型」の2種類があります。
入居型
入居型の介護施設には、特別養護老人ホームや有料老人ホーム・グループホームなどがあります。入居型の介護施設は、ご自宅での生活が困難である方が利用されるため、寝たきりや重度の認知症の方など介護度が重いご利用者さまが多いです。そのため、排泄や入浴・食事介助など、日常生活全般の介護について経験を積みやすいことが特徴です。
通所型
一方で、通所型の介護施設にはデイサービスやデイケアなどがあります。これらの介護施設は、ご自宅で生活している方が認知症防止・体力維持などの目的で利用されるため、介護度が軽いご利用者さまが多いです。レクリエーション活動なども盛んにおこなわれおり、介護の仕事には欠かせないコミュニケーション能力も身につけやすいです。
この他には、訪問介護があります。訪問介護は、ご利用者さまのご自宅にうかがって生活の支援を行うため、ご本人やご家族とコミュニケーションをとりながら、在宅生活で必要となる具体的な介護や支援の内容について学ぶことができます。
以上のように、介護施設によって特徴や違いはありますが、いずれの施設でも介護職としての経験をしっかり積むことができますし、その経験がケアマネジャーになってから必ず役立ちます。
ケアマネジャーになるにはこういった職場がおすすめ
介護職として経験を積むためにも、どのような職場で働くべきか悩むこともあるかもしれませんが、おすすめは複数の介護施設が併設している事業所です。例えば、特別養護老人ホームにショートステイやデイサービスが併設していたり、訪問介護事業所に福祉用具事業所が併設していたりする職場です。
複数の介護施設が併設している事業所では、お互いの施設内の業務内容や雰囲気を知ることもできます。また、併設している事業所間で連携をしながらサービスを提供する場合もあり、ケアマネジャーになるためにもより多くの経験を積むことができるでしょう。
ケアマネジャーになる前にできること
ケアマネジャーになったあと、やっておいて良かったと思ったこと
ケアマネジャーには、介護の知識や経験はもちろんですが医療的な知識も必要になります。高齢者は、さまざまな病気を抱えている方も多いですし、ケアマネジャーにも病状の把握や管理が重要です。現場では、医師や看護師といった医療従事者とも連携しながらご利用者さまをサポートしていくことがほとんどです。
難しい医療知識は必要ありませんが、例えば高血圧や糖尿病など、高齢者に多い病気について理解を深めておくと業務に役立つでしょう。
ケアマネジャーになりたいならやめておいたほうが良いこと
ケアマネジャーになるためには、介護について幅広い経験を積んでおくこと。言い換えると、介護の経験や知識が偏らないようにするべきです。例えば、「訪問介護だけ」「デイサービスだけ」といったように、実務経験を積む職場が限られてしまうと、幅広い経験や知識を積む機会も少なくなってしまいます。
もちろん、必ずしも職場を転々とすることが良いとは限りませんが、いくつかの介護施設で働いた経験があると、ケアマネジャーになった時にもご利用者さまやご家族に色々な視点から介護サービスの提案ができるでしょう。
まとめ
介護職未経験の方からすると、ケアマネジャーになるのはハードルが高いように思えるかもしれませんが、決して目指せない資格ではありません。せっかく興味を持った仕事です。ご利用者さまやご家族に寄り添いながら生活をサポートするためにも、ケアマネジャーの資格取得を目指してみてはいかがでしょうか。
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