「介護タクシー」の利用をしたことはありますか?
体が不自由になった要介護者にとって、外出することは大きなハードルです。しかし、介護タクシーを使うことで、車いすだったとしても、遠出をすることが可能になります。
そこで今回は、そんな介護タクシーの利用方法やかかる費用について書いていきます。介護タクシーってなに?という人は下記の記事も併せて読んでみてください。

介護タクシーとは
「介護タクシー」とは福祉車両を使ったタクシーで、要介護状態の方が安心して利用できるように細かな部分まで配慮されたタクシーのことです。介護タクシーには次のような特徴があります。
◆介護タクシーの特徴
- ノンステップ
- リフト付き
- 回転シート
- ホームヘルパー2級以上の介護資格持ったドライバーが担当する
- 高齢者や障がい者が一人でバス・電車・タクシーなどを利用できないとき、介護サービスとして通院や買い物などさまざまな用途に対応する
- ベッドから目的地まで付き添いといったサービスを行う
- 車いすや寝台(ストレッチャー)のまま乗り降りできるようになっている多機能車両もある
介護タクシーの利用方法
介護タクシーの料金の仕組
介護保険を適用する、しないにかかわらず、介護タクシーの料金は「タクシーの運賃(メーター料金)+介助料+車いすや寝台などの介護機器レンタル料金」で構成されています。
このうち介護保険で利用できるのは介助料のみで、移動にかかる運賃は実費です。また、車いすなどの介護用具をレンタルした場合、その費用も全額実費となります。
なお、設定料金は事業社によってまちまちですのでよく確認するようにしてください。
介護タクシーの料金は次の内容で構成されています。内容のほかに、参考で料金も載せました。
項目 | 金額 | |
運賃 | 距離制(時間距離併用制) | ・迎車料金は初乗り2km770円を「実車扱い」とし、2kmを超えた時からタクシーメーターは停止 ・265m走行ごとに90円が加算され、時速10km以下の走行時間については、1分35秒ごと90円が加算 |
時間制 | 最初の1時間4,850円、以降30分毎に2,230円が加算 | |
基本介助料 | 1,000円 | |
特殊介助料 | 移乗および段差介助 | 1,000円 |
階段昇降介助 | 1,000円 | |
3階以上および二人体制 | 特殊な内容なため別途相談 | |
機器使用料 | 車椅子 | 無料 |
簡易ストレッチャー | 2,000円 | |
ストレッチャー | 4,000円 | |
予約料 | 400円 |
引用先:『アイラス料金表』
◆料金の注意点
普通のタクシーのように料金が一定というわけではありません。各社異なる料金体系です。しかし概ね次のような料金体系と業務範囲の会社が多いでしょう。
- 通常の運賃は距離制運賃を適用している介護タクシー会社が多い
- 時間制運賃は乗車地を出発した時点での時間
- 介護タクシーは「ドアtoドア」が原則的な業務範囲
介護タクシーで活用できる介護保険
介護タクシーを利用する際に、介護保険を一部適用できます。しかし利用するにはいくつかの利用条件があります。
ここでは介護保険を適用する介護保険タクシーについての保険適用範囲を紹介します。
◆利用対象者
保険適用となる対象者は、自宅、有料老人ホーム、ケアハウス、サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)などで生活していて、1人でバスや電車などの公共交通機関に乗ることができない要介護1~5の人です。
※「要支援」と認定された方は利用できません
◆介護保険タクシー利用の3つの条件
- 要介護1以上
- 電車やバスを1人で利用できない
- ケアマネージャーがケアプランに盛り込んでいる
◆介護保険タクシーの利用目的
介護保険タクシーを利用する際に、介護保険を適用するには利用目的が「日常生活上または社会生活上必要な行為に伴う外出」と定められています。
- 通院(受診、リハビリなど)
- 補装具・補聴器・メガネなど本人自身でなければならない調整や買い物
- 預金の引き下ろし
- 選挙投票、公共機関における日常生活に必要な申請や届け出
この利用目的以外は利用できません。
◆介護保険適用範囲
基本的には介護保険タクシーの業務範囲は「ドアtoドア」で介護サービスとして乗降時の介助が保険適用です。介助以外の運賃などは実費で支払います。
介護タクシーの利用方法
介護タクシーの利用方法は2種類あります。介護保険を利用する場合と、自己負担で利用する場合です。
介護保険の範囲内で介護タクシーを利用できるのは原則、ひとりで移動が困難な人で要介護認定1以上の人と、その介助者(家族、看護師、医師など)です。
自己負担で介護タクシーを利用する際は、特に限定した対象はありません。
介護保険を適用してタクシーを利用するためには、次のステップが必要です。
ケアマネージャーに「通院などの乗降介助」を利用できるか確認
ケアマネージャーがケアプランに目的地や必要な介助、スケジュールを組み込む
ケアマネージャーがコーディネイトした介護タクシー事業社の担当者が利用者宅を訪問
サービス内容を確認したのち、利用者と事業社が契約
サービスの開始
介護タクシーの探し方
介護保険タクシーの場合はケアプランに組み込むために、ケアマネージャーが介護タクシー会社を選ぶことが多いです。
しかし介護保険を適用しないで全て自費で利用する場合の介護タクシーは、自分自身で探すことになるかも知れません。そんな時には次の項目を考えて予約してください。
- 料金体系が透明か
- 介護タクシーのドライバーとしての技量、経験
- ドライバーの人柄
- 車いすやストイレッチャ―などの乗車の仕方
- 付き添いの人数
- 利用者の病気や体の状態
- 段差などの移乗介助
- 料金は事前に見積もりを依頼
これら項目を依頼する会社に申し入れて、対応可能かどうかを確認することが介護タクシーを選ぶ際重要なポイントです。
移動手段だけで介護タクシーを利用するときは、インターネットで地域の介護タクシーを検索できます。
地域によっては介護タクシー検索サイトもあります。また市区町村のホームページに「福祉タクシー」リストが掲載されているところも多いようです。
まとめ
定期的に通院する機会の多くなる要介護者や高齢者にとって、介護タクシーは安心して利用できる交通手段としてなくてはならないものです。ここで介護タクシーのポイントを整理しましょう。
- 介護タクシーには介護保険を適用と全額自己負担の2種類がある
- 保険適用するには、ケアマネージャーに依頼しケアプランに取り込む必要がある
- 料金形態は運賃(距離制または時間制)に介助料(特別介助料も含む)介護機器使用料を加算したものが料金になる
- 介護保険は日常・社会生活上必要な行為に伴う外出時の介助サービスにのみ適用される
よい介護タクシーに出会えれば、外出が快適なものとなり、本人の気分転換にもなりまた家族にも大きな安心感がもたらされます。
介護タクシーのサービス内容や利用条件、料金設定には複雑な面があるので、まずはケアマネージャーにしっかり相談し、利用してみてください。
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