介護をする上で、介護ベッドは欠かせないアイテムです。
だからこそ、介護する人にとっても、介護される人にとっても使いやすく快適な物はどれなのかを、真剣に考えたいものです。しかし、介護ベッドには、たくさんの機能や種類があるので迷ってしまうかもしれません。
そこで、今回は介護ベッドの機能と種類についてご紹介します。また、購入するべきか、レンタルすべきかについても書いていきます。
介護ベッドの機能と種類
介護ベッドとは
「介護ベッド」とは、福祉用具の一つで、介護される人が起き上がったり立ち上がったりするのをサポートしてくれるベッドのことです。また、同時に、介護する人の負担も軽減することができる福祉用具です。
介護ベッドの機能
介護ベッドは、ボタン操作による電動式のリクライニングベッドが主流です。主に3つの機能があります。
◆介護ベッドの機能
- 背上げ機能
- 高さ調節機能
- 膝上げ機能
背上げ機能
介護される人がベッドの上で身体を起したい時に、ベッドの背もたれを好きな高さまで上下できるリクライニング機能です。身体を起し上げるので、座った姿勢でのお食事や立ち上がることが楽になります。
高さ調節機能
ベッド本体の高さを変えることが出来る機能です。ベッドへ横になる時や降りる時、自分の体に合った高さに合わせて設定できるので、スムーズに移動できます。
膝上げ機能
ベッドの膝の部分を持ち上げる機能です。ベッドの背もたれを起している時、この機能でより楽な姿勢を保つことができます。また、ベッドに横たわり長時間過ごすと血流が悪くなりますが背上げ機能と交互に使用することで圧迫感を軽減します。さらに足先を高く上げることでむくみの予防・改善の効果もあります。
介護ベッドの種類
介護ベッドは、主に1~4のモーターが付いており、モーターの数により背上げ、膝上げ、寝返りの補助などの様々な機能の違いがあります。
1モーターベッド
ベッドに対し1つのモーターが付いています。ベッドの背上げ機能か、高さ調節機能のどちらかが付いています。比較的身体を動かすことが出来る人の起き上がりの補助に向いています。
2モーターベッド
ベッドに2つのモーターが付いています。背上げ機能と高さ調節機能が付いています。背上げ機能を使用すると連動して膝上げ機能を行うものも多くあります。起き上がっている時や、立ち上がり時の補助をします。
3モーターベッド
3つのモーターが付いているタイプです。背上げ、高さ調節、膝上げの機能があり、それぞれ個別に細かい調整をすることが出来ます。長時間ベッドで過ごす人や、自力で寝返りが出来ない人の介護をする場合には、こちらが向いています。
4モーターベッド
4つのモーターが付いています。背上げ、高さ調節、膝上げの機能のほか、左右の肩の部分を傾けて寝返りの補助をします。比較的新しいタイプのもので、それぞれの機能が独立しておりきめ細かい設定が可能です。操作が少し複雑なのがマイナスポイントですが、タイマーで寝返りの自動設定を行う機種もあります。要介護度の高い人の床ずれ防止に役立ちます。このほか、背上げ機能、膝上げ機能の角度を保ったまま、ベッド本体の角度を変えることができるものもあります。寝たきりの状態のまま、起き上がった姿勢に介護する際には便利な機能です。
介護ベッドの選ぶ上での注意点
安全性
機能と種類の他にも、レンタルや購入を考える際には、考慮しなければならない点がいくつかあります。
まずは、安全面です。
身体の不自由な人が使用する上で、誤った操作による転落事故や挟まれ事故が起こる危険性を避ける上で、安全性はとても大切です。JIS規格(日本興業規格)によって製品の強度や形状は細かく決められています。
ベッドの柵に身体の一部が挟まる事故を防ぐために柵の間隔が広くなりすぎないよう決められていたり、ベッドのグリップ部分に衣服が絡まないよう、突起物がない設計に規定されています。
JIS認証を受けた製品は、製造工場の審査と、完成された製品の審査の両方に合格しています。介護ベッドを選ぶ際にはJIS規格の製品かどうかチェックしてみると良いでしょう。
大きさ
次に大きさを考えなければなりません。介護される人の体に合った大きさであること、部屋の広さも考慮し、最適なサイズを選びましょう。介護ベッドには、次のようなサイズがあります。
◆介護ベッドのサイズ
種類 | 大きさ |
ミニサイズ | 幅83センチ×長さ180センチ |
レギュラーサイズ | 幅91センチ×長さ191センチ |
ロングサイズ | 幅100センチ×長さ205センチ |
このサイズは、製品によっても違いがあるので確認が必要です。また、ベッドを設置する際には、タイプによっても異なりますが、壁から5センチ~10センチ以上離す必要があるので考慮しましょう。
マットレス
マットレスは介護される人にとって重要です。柔らかすぎると身体が沈み込み、座位を保ったり寝返りを打つのが難しくなってしまうこともあります。適度な硬さの物を選びましょう。
◆自力で起き上がることは出来るけれど、車いすへの移動時に介助が必要な人
⇒適度な硬さのほかに、縁がしっかりして姿勢を安定させやすいマットレスが望ましいです。身体を起している時間を長く保ちやすくなります。
◆寝たきりの人
⇒床ずれ防止のため体圧分散マットレスが良いでしょう。一般的なマットレスよりも柔らかく体重が一か所に集中せず楽に過ごしやすくなります。
硬さ以外にも、撥水加工や抗菌加工、通気性、丸洗いが可能かどうかなどの点も配慮しましょう。
また、ベッドを置く位置は、介護される人が孤独感を感じないよう、介護する人や家族の顔が見え、交流しやすいように配置しましょう。
付属品
介護される人の身体の状態により、必要となるベッド周りの付属品があります。立ち上がりを補助する手すりや、転落事故を防止したり、寝具のずり落ちを防ぐサイドレール、介護用ベッド専用の食事用のテーブル、ベッドから車いすへ移動する際の移乗用ボード、マットレスなどです。
介護ベッドのレンタルと購入はどちらがいいか
福祉用具のレンタルサービス
介護ベッドなど福祉用具のレンタルは、介護保険が適用されるので、安い料金で利用することが出来ます。レンタルサービスの対象となるものは、介護べッドとその付属品のほか、車いす、床ずれ防止用具、歩行器、自動排泄処理装置、など様々なものがあります。
レンタルサービスを利用するには
まず、介護支援専門員(ケアマネージャー)がケアプランの作成を行い、場合によってはレンタルサービスの業者も交えて製品選びの相談をします。専門の人からアドバイスを受けながら製品を選び、納品日時や支払い方法を決めます。その後、納品された物を確認し、正式な契約を結び、月々のレンタル料を支払い使用することが出来ます。
要介護度2以上の人は料金の1~3割の自己負担でレンタル出来るので、高額な介護ベッドを購入することが難しい場合はおすすめです。レンタルの場合おおむね月800円~1,300円程度が相場です。
また、介護度が上がるペースを考慮し状況に応じてベッドを変えることもレンタルなら容易にできます。購入を考えている場合も、数種類のベッドをレンタルで試し参考にすることが出来ます。
福祉用具を購入するには
福祉用具の購入にも介護保険は適用されますが、対象が限られており、介護ベッドは含まれません。全額自己負担となります。金額的には、3モーターベッドは10万円以上するものが多いです。
長期間にわたり同じ介護度で使用する場合以外は、レンタルサービスを利用する方がお得になる場合が多いでしょう。
まとめ
今回は、介護ベッドの機能と種類、レンタルと購入どちらが得かということについて、記事にしました。
介護される人にとって最適であり、介護する人の負担を軽減できる介護ベッドは重要です。よく考慮し、レンタル・購入を検討してください。
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